ポルノグラフィティの「アポロ」という曲の歌詞にこういう一節がある。
大統領の名前なんてさ 覚えてなくてもね いいけれど
せめて自分の信じてた 夢くらいはどうにか覚えていて
2004年の夏の曲である。
2004年の大統領選挙に向けたニュースがどれだけやっていたのかどうかわからないけれど
(2004年に当選したのジョージ・W・ブッシュのことは覚えている)
これを書いているときは、アメリカ大統領選挙が終わり、ドナルド・トランプが第46代アメリカ大統領となった。11月6日の夜や翌日は、もちろんニュースはトランプでもちきりだった。
次の日に11月末の定期試験に向けた勉強をしていた生徒に「アメリカ大統領って誰になった?」と聞いたところ、答えられたのは1/3以下でした。
時事問題として出るから覚えておこうね。
と話したが、ご家庭や、学校のショートホームルームや、友人の会話で全く出てこなかったのだろうか。聞いてたけど覚えてないかもしれない。
正直に言って、
分からない子供の家ではニュースは流れてないのだろうし、子供はリビングにもいないのかもしれない。今のご家庭では新聞をとらないと言われて久しいが、地上波も見なくなってきてると思う。
子供のXやInstagramやGoogleサジェストには、大統領選挙のことは書いてないだろう。
大人は何となく知っているが、話題にはしないだろう。
経験の格差とその連鎖は、結構大きいと思う。
もちろん経験や体験の格差は、そんな細かいことじゃなく旅行やスポーツ、習い事のことも大きい。
ただ、テストの結果で出てくる細かな差はどちらかと言えばご家庭での会話や何が流れているかが大きいと思う。
別に常に食卓で政治の話をしてほしいわけじゃない。それが良いとも思わない。
ニュースとして、どんなことが起きてるのか、これから何が起こることが予測されるか、簡単に話してあげてほしい。
内閣総理大臣 石破茂 を漢字で書けるようにしてほしい。
うちの子は読書しなくてというご両親はどれだけ本を読むのか?
子供に本を読ませる労力をどれだけ払っているのか?
自分の時とどれだけ社会情勢や教育環境が一緒だと思ってるのか?
大統領選挙の仕組みやアメリカ議会の仕組みに詳しくなってほしいわけじゃないけど
学校ではテストに出るが、授業では教えないことが以外に多い。
アポロ計画によって最後に月に行ったのは1972年。半世紀前のことだ。
NASAには有人月着陸船のノウハウは非常に廃れていると聞く。
これを読んでる人が、中学や高校に行ってたのはいつだろうか?
状況は同じじゃない。
スマホ時代のニュースの価値、ちいさな経験の価値はとても大きい。